便潜血陽性を指摘されたら | 大田区の内視鏡クリニック3選

便潜血検査陽性とは
便潜血検査陽性で疑われる主な疾患
便潜血検査陽性(＋)を指摘されたら
便潜血検査陽性を指摘された場合に受ける精密検査
苦痛なく内視鏡検査を受けるためのポイント11

便潜血検査陽性とは

便潜血検査は、見た目ではわからないほど微量の血液が便に混じっていても陽性になります。健康診断では大腸がん検診として行われていますが、便潜血検査は出血の有無を調べているだけですので、陽性の場合には原因を確かめる精密検査として大腸カメラ検査などを受ける必要があります。

便潜血検査陽性で疑われる主な疾患

便潜血検査で陽性となる疾患には様々なものがあります。いくつもの大腸疾患をはじめ、痔で陽性になることもよくあります。

大腸ポリープ

大腸の粘膜にできる隆起した組織で、硬い便が通過する際に擦れると出血を起こし、血便や便潜血検査陽性を生じることがあります。
ただし、平坦なものや小さなもの、やわらかい便が通る場所にある場合は出血を起こしません。
多くのポリープは出血を起こすことのないままサイズが大きくなり、がん化することが多くなっています。出血している場合も症状だけで診断はできず、精密検査として大腸カメラ検査を受ける必要があります。

大腸がん

大腸がんは、硬い便が通過する場所にできるとがんが擦れて出血することがあり、それによって血便や便潜血検査陽性となります。
大腸がんが直腸にある場合は鮮やかな赤い血液が付着した便が出ることがあり、いぼ痔と誤解して受診が遅れ、進行させてしまうことがあり注意が必要です。
血便の他には、便秘や下痢を繰り返す、便が細くなる、腹部膨満感などの症状を起こすこともあります。
大腸がんは自覚症状に乏しく、症状が現れた際には進行している可能性がありますので、こうした症状に気付いたらできるだけ速やかに消化器内科を受診する必要があります。

いぼ痔

肛門にいぼ状のふくらみができる疾患で、内側にできる内痔核と外側にできる外痔核があります。
内痔核は表からは存在がわからず、排便時に突然出血して気付くことがあります。なお、外痔核は出血を起こすことはほとんどなく、強い痛みを起こすことがあります。

切れ痔

太く硬い便によって肛門の皮膚が裂けたり切れたりしている状態です。まれですが、勢いが強い下痢によって生じることもあります。出血は拭いた紙に付着する程度のことが多く、排便時に強い痛みを生じやすい傾向があります。
慢性的な便秘があると切れ痔を悪化させやすく、切れ痔が重症化すると何度も切れた部分が瘢痕化などを起こして肛門が狭窄し便が出にくくなって便秘が悪化するという負のスパイラルを起こしやすいので、便秘解消も不可欠です。

便潜血検査陽性(＋)を指摘されたら

便の中に血液が混入していたということであり、痔や大腸ポリープ、大腸がんなど多くの疾患が疑われます。
原因を調べるために精密検査として大腸カメラ検査を受ける必要があります。
陽性で大腸カメラ検査を受けた場合、原因疾患として最も多いのは痔ですが、将来大腸がんになる可能性のある大腸ポリープが発見されることも多く、その場合には検査中に切除することで将来の大腸がん予防が可能になります。
便潜血検査陽性の結果が出たら、早めに消化器内科を受診して大腸カメラ検査を受けましょう。

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便潜血検査陽性を指摘された場合に受ける精密検査

便潜血検査陽性を指摘された場合に受ける精密検査には、大腸カメラ検査、造影剤を使った注腸X線検査や大腸3DCT検査などがあります。
このうち、X線検査や大腸3DCT検査では疑わしい病変を発見した場合、確定診断のために別途大腸カメラ検査を受ける必要があります。
また、大腸カメラ検査に比べて、微細な早期がんや平坦な病変などを発見するのが困難であることから、最初から大腸カメラ検査を受けるようお勧めします。
大腸カメラ検査では大腸全域の粘膜を詳細に観察できることに加え、組織の採取が可能であり、病理検査を行うこともできます。大腸がん、大腸ポリープ、感染性腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、大腸憩室症、痔などの多くの疾患の確定診断が可能であり、他の病気ではないことを確認する必要がある過敏性腸症候群の診断にも不可欠です。