アニサキスとは
アニサキスは海洋生物の寄生虫で、幼生が食卓に上る身近な魚に寄生していることがあり、生きたままのアニサキスを食べてしまうことで腹痛や嘔吐などの症状を起こします。
アニサキスの幼生は長さ2㎝程度で半透明の糸クズに似た姿をしており、肉眼で確認できるサイズですが、魚の身の奥に潜んでいると気付かないことがあります。中心まで60度以上で1分以上加熱するか、マイナス20度以下で24時間以上冷凍することで死滅しますので、新鮮な魚介類を生か、加熱が不十分な状態で口にすることで感染します。
アニサキスの感染は食中毒として扱われ、厚生労働省の統計では食中毒全体の40%がアニサキスを原因とするものと報告されています。
アニサキスに感染した際に生じる症状は様々で、強い腹痛や嘔吐、腸閉塞などを起こすこともあれば、軽い痛みや無症状というケースもあります。アニサキスは人間に寄生できないので感染しても1週間程度で死滅しますが、症状がある場合はアニサキスが死ぬまで症状が続きます。
胃に寄生したアニサキスは内視鏡によって摘出が可能であり、全て除去できれば症状はおさまります。また、内視鏡による摘出が困難な場合も薬によって症状を緩和できます。
新鮮な魚介類を生か十分に火が通ってない状態で食べるなど疑わしい状況があり、数時間後に強い腹痛などが生じた場合には速やかに内視鏡検査ができる消化器内科を受診することをお勧めします。
アニサキスの症状
ほとんどは胃にアニサキスが感染して発症しますが、まれに腸や消化管外に感染することがあります。また、アニサキスがアレルゲンとなってアレルギー症状が出るケースもあります。
胃アニサキス症
アニサキスが胃壁に食い込んで上腹部痛、吐き気や嘔吐といった症状を起こしている状態です。食べてから数時間後に症状を起こします。同じものを食べても症状が出る方と出ない方があり、内視鏡でアニサキスが確認できても無症状というケースもあります。胃アニサキス症による痛みはアニサキスに対するアレルギー反応として生じているとされています。
内視鏡でアニサキスを全て摘出できれば症状は速やかにおさまりますので、疑わしい場合には内視鏡検査ができる消化器内科への受診をお勧めします。その際には、アニサキス症の疑いがあり、当日の検査と摘出が可能かを電話などで確認しておきましょう。
腸アニサキス症
口から入ったアニサキスが腸まで進んで、腸壁に食い込むことで下腹部痛、吐き気・嘔吐、発熱などを生じます。食べてから十数時間以上経過してから症状が現れますので、原因がなかなかわからないこともあります。
腸アニサキス症は発症自体がまれですが、腸閉塞や腸穿孔といった重篤な症状を起こすことがあり、その際には入院による治療が必要です。
消化器外アニサキス症
腸アニサキス症よりもさらにまれに発生します。アニサキスが消化管壁に穴をあけて腹腔に出てしまっている状態です。アニサキスがある部位によって生じる症状や必要な治療は変わります。
アニサキスアレルギー
アニサキスがアレルゲンとなってアレルギー反応を起こしている状態です。完全に火を通して死んだアニサキスを口にしてもアレルギー症状を起こすことがあります。
サバアレルギーと思っていた方が他の魚介類を食べてもアレルギー症状を起こし、それではじめてアニサキスアレルギーがわかることもよくあります。
じんましん、浮腫、咳、血圧低下、息苦しさや呼吸困難、意識消失などの症状を起こします。アナフィラキシーショックを起こすこともあります。
アニサキスとアナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックは、アレルギー反応の中でも最も危険な症状です。火を通した魚介類を食べて症状を起こすこともありますので、アニサキスアレルギーは発見が遅れることがよくあります。
アナフィラキシーショックを避けるためにも、魚介類を食べてアレルギーを起こした場合はアニサキスアレルギーがないかを検査で調べ、アレルギーがある場合はアニサキスが寄生している可能性がある魚介類は加熱の有無に関わらず口にしないようにしましょう。
アニサキスが発見されやすい魚
サバ、カツオ、サンマ、イカ、キンメダイ、ホッケなど身近な魚介類に寄生していることが多くなっています。ただし、これ以外の全ての海洋魚介類に寄生している可能性があります。シメサバなどが原因になることもあり、酢締めなど調味料ではアニサキスを死滅させることはできません。
アニサキスの検査・治療
問診で症状や食事内容について医師に伝えます。アニサキス症が疑われる場合には胃カメラ検査を行います。
胃アニサキス症の場合、胃カメラ検査でアニサキスを確認でき、内視鏡の先から鉗子を出してアニサキスの除去が可能です。
全てのアニサキスを除去できれば痛みなどの症状はおさまります。
腸や消化管外にアニサキスが寄生している疑いがある場合には、腹部超音波検査、X線検査、血液検査などを行います。
内視鏡による除去ができないので、症状を緩和させる薬物療法などを行ってアニサキスが死滅するのを待ちます。ただし、症状などによっては入院加療が必要と判断される場合もあります。
アニサキス症を予防するために
アニサキス症は、新鮮な魚介類を生や加熱が不十分な状態で食べることで感染します。
アニサキスは、60度以上で1分以上加熱すると死滅しますが、加熱する場合も中心までしっかり火を通すことが不可欠です。
また、マイナス20度以下で24時間以上冷凍することでもアニサキスは死滅しますので、適切に冷凍したものを解凍して刺身で食べる場合は安全です。
また、寄生された魚が死ぬとアニサキスは内臓から筋肉へ移動することがわかっていますので、釣った魚はすぐに内臓をきれいに取り出しておくことが重要です。
調理や食事の際にも目視で確認することで感染リスクをある程度下げられます。
ただし、身の奥に入り込んでいると発見できずに口にしてしまう可能性があります。
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